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クィアする現代日本文学   ケア・動物・語り

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小説を読むとは、どのような行為なのか。現代の小説は私たちに何を語りかけるのか。 本書では、金井美恵子、村上春樹、田辺聖子、松浦理英子、多和田葉子という5人の作家が1970年代から2010年代にかけて描き出した7つの小説に着目する。これらの小説を、アイデンティティのあり方を多様に読み替え/書き換えていくクィア批評と、動物やケアなどをめぐる批評理論を縦横に組み合わせて読み解き、小説に内在する多様性や小説固有の強度を浮かび上がらせる。 既存の社会秩序や異性愛主義的な社会構造を揺さぶり、読者の主体性やジェンダー/セクシュアリティをめぐるアイデンティティをも変容させていく「現代小説を読むことの可能性」を、小説表現とクィア批評の往還からあざやかに描き出す。現代の小説をふたたび読み返したくなる、「クィアする」文学論。 ◎目次 はじめに 第1章 金井美恵子「兎」――クィアとしての語り  1 危うい近親相姦願望  2 肉食と殺害に惑溺する少女  3 過剰な模倣のゆくえ  4 「少女」の物語から「私」の物語へ 第2章 村上春樹『ノルウェイの森』――語り/騙りの力  1 男同士の絆と女同士の絆  2 31と13  3 語る/騙る女  4 語られた/騙られた死  5 女性の欲望を読み直す 第3章 村上春樹「レキシントンの幽霊」――可能性としてのエイズ文学  1 不可解な孤独  2 眠りのあとで  3 パーティーに参加しない「僕」  4 記録と距離 第4章 村上春樹「七番目の男」――トラウマを語る男  1 「K」と「私」  2 男性性(ルビ:マスキュリニティ)の呪縛  3 「波」の出来事  4 トラウマの語り  5 「私たち」のセラピー的空間 第5章 田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」――ケアの倫理と読むことの倫理  1 ケアの倫理という思考方法  2 潜在化するニーズ  3 女性障害者の困難  4 ケアの倫理と読みの倫理 第6章 松浦理英子『犬身』――クィア、もしくは偽物の犬  1 ケアされる/ケアする犬  2 犬という伴侶種  3 被傷性とケアの倫理  4 クィアな身体  5 不穏なる暴力の気配 第7章 多和田葉子「献灯使」――未来主義の彼方へ  1 障害者的身体をめぐって  2 クィアな身体と反再生産的未来主義  3 献灯使という子ども騙し  4 可能性としてのケア おわりに 初出一覧 あとがき 著者:武内 佳代 出版元:青弓社 表記:日本語 H188mm×W128mm/288P/2023 *Overseas shipping OK *Free shipping on orders over ¥ 10,800 in Japan only. Overseas shipping charges apply.

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