ソウルで個人的に好きな本屋さんがたくさんある解放村に2024年、新たにオープンしたとっても素敵な書店 in progress books。
日本語版も出版されている『太れば世界が終わると思った』の著者で、『Esquire magazine』の編集などに携わっていたキム・アンジェラさんがはじめた女性主義書店(「今、ソウルではフェミニズム書店というとある種のフィルタがかかってしまって、お客さんが来づらくなるんです」とアンジェラさん)。
『スラムダンク』が好きということで、店内はバスケットコートやロッカールームのような内装になっていてかっこいい。可愛い店猫もいます。編み物クラブを定期的に開いていて、大きな作業机やミシン、毛糸もたくさん。なんとも居心地がいい本屋さんです。
そんなin progress booksが出版を進めているマガジン『WTF(what the film)』のパイロット版ZINEを入荷しました。アンジェラさん自身が被写体になって、自分の乳房を自由に解き放った時の感情を表現しています。“世の中に不足している女性の物語を発掘する”そんなことをテーマに作られているin progress booksらしい一冊です!
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ひとつ、ふたつ、みっつ。上着を脱いだ。薄い夏服一枚に隠されていた白い肌があらわになった。一度もまともにさらけ出したことのない肌なので、文字通り赤ん坊のようだ。胸が世の中に出てきた。胸が生まれた。生まれてすぐに歩くシカ科の哺乳類のように、胸は世の中に出てすぐに自分の役割を果たす。役に立つこと、役に立たないこと、ただ存在すること。服で隠していた体をカメラの前に出した。おしゃべりをして、笑って、飲んで、食べた。羞恥心はなかった。そこには胸があるが、なかった。解放感というものがあるとすれば、こんな感じなのかもしれない。あふれる自由よりも静かな無の状態、何も感じられなくて初めて感じられる、軽くて軽い存在感。フィルムカメラの数字が高くなり、宙に浮いていた足がだんだんと地面に触れる。鮮明になったシワは現実を知らせる。羞恥と解放感が紙に現像された。私の不完全な不完全さが刻まれた紙が手に握られた。
(本文より)
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出版元:in progress books
表記:韓国語
H257mm×W182mm/40P/中綴じ/2025
*Overseas shipping OK