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台湾発、55歳から83歳まで17名の中高年レズビアンたちの多彩な青春次世代に伝えたい、ありのままの声。
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2019年に同性婚が合法化された台湾。合法化に至る過程では、多くの若い当事者がカミングアウトし社会に可視化されると同時に、教育現場でもジェンダー平等教育が進められ、当事者たちの意識や社会環境には著しい変化が見られた。その一方で中高年の当事者のカミングアウトはまだ少ないため、彼ら彼女らに対するイメージは固定化されがちでもあった。
セクシュアル・マイノリティへの理解が不十分で嫌悪感情も根強かった時代に、不幸で孤独な日々を過ごしていたのではないかと思われているのである。日本においても、セクシュアル・マイノリティに関するイシューで声を上げやすいのは若者世代であり、青少年支援の団体は広がりをみせているが、台湾と同様に、やはり中高年の当事者の存在は見えにくい。しかしながら、本書に登場する17名のレズビアンを見ると、いかに多彩で豊かな人生を送ってきたのかがわかる。
彼女たちの力強い存在が、次の世代にバトンを渡したことは確かなのだ。著名な歌手、初期のレズビアン運動をリードした教員、結婚して子供がいる人、アメリカや日本で生活した人と、年齢層、社会階層、職業、生活地域の異なる17名のレズビアンの、次世代に伝えたいありのままの声がここにはある。
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◎プロフィール
著:台湾同志ホットライン協会
1998年6月設立。台湾におけるセクシュアル・マイノリティの人権平等を求める運動<同志平権運動>にフォーカスし、LGBTQ+当事者を取り巻く状況の改善に取り組む、台湾で最も歴史ある、全国規模の同志支援組織。電話相談、エイズ、家庭、教育、中高年セクシュアル・マイノリティ、性別平等、セックス、トランスジェンダーなどをテーマに活動するワーキンググループのほか、台湾南部で当事者支援を行う南部オフィスも開設している。13名の専任職員が400名を超えるボランティアスタッフを率いて、セクシュアル・マイノリティに関するあらゆる問題に取り組み、地域奉仕活動を推進する。
翻訳:小島あつ子
隣国台湾への興味と台湾映画好きが高じて、2015年に未公開・権利切れ台湾映画の自主上映活動を行う「台湾映画同好会」を立ち上げる。現在は個人で活動中。2017年より台湾映画の特集上映等でSNSの中の人やパンフレット編集・執筆、コーディネーターなどを担当。翻訳本に『筆録 日常対話 私と同性を愛する母と』(サウザンブックス社)、『生理を、仕事にする:台湾の生理を変えた女性起業家たち』(アジュマブックス)、共訳本に『書店本事 台湾書店主43のストーリー』(サウザンブックス社)。映画『日常対話』『狼が羊に恋をするとき』個人配給、『赤い糸 輪廻のひみつ』共同配給。
著者:台湾同志ホットライン協会
訳者:小島あつ子
装画:高妍
装丁:潟見陽 (loneliness books)
出版元:サウザンブックス
表記:日本語
H185mm×W128mm/392P/2024
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