韓国で出版されているQueer Art Magazine『them』。可視化されていない性的少数者の人々の生活、その中でもさらに分類不可能な人生と物語を収集し、クィアヒストリーを当事者だけでなく、周囲の友人とともに歴史としてアーカイブしていこうと試みた意欲的な雑誌です。前号のクイヤー映画特集号は、韓国出版文化協会が主催するソウル国際図書展で「2023年、韓国で最も美しい本」10冊のうちの1冊にも選ばれた美しい装丁。
「『them』は社会の中でマイノリティであることを経験し、その経験を大事にしてきた私たち全員の名前です。曖昧で分類できない、声を持たない人たちの些細な物語を伝えていきたいと思います」
2023年に出版されたissue3のテーマはクィア・ウェブトゥーン。
Webという空間の匿名性と揮発性はどれほどクィアなものなのだろう?ウェブトゥーン市場では、BL(Boy's Love)とGL(Girl's Love)がたくさん制作され、市場価値は年々増えているけれど、その中に私たちはクィアの可能性を見つけることができるでしょうか?
今現在のクィアをめぐる物語が最も早く反映される創作物であり、クィアと非クィアの両方が活発にやりとりしているウェブトゥーンをクィア芸術として注目しています。以前まで、クィアに関する分析は主に文学や演劇、映画芸術ジャンルを中心に行われていました。しかし、1990年代のテキストファイルから始まり、ウェブトゥーンとウェブ小説で流通する叙事詩は徐々にドラマ、映画などのコンテンツを行き来し、多くの人々から注目されています。 クィアの作家とクィア読者が享受するウェブトゥーンのクィアの物語に注目し、制作していくことは、クィアアートの重要な課題の一つとなるでしょう。
2022年末にloneliness booksに編集部のアキナさんが取材に来てくださった際のインタビュー記事も韓国語で大きく掲載してくださっています。
ぜひご一読ください。
出版元:them編集部
表記:韓国語
H275mm×W210mm/128P/2023
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