



急激に世界に広がる格差の中で、1%の支配層や企業など搾取する側による上からのフェミニズムではなく、99%の下からのフェミニズムを!と宣言するアメリカのフェミニスト、ナンシー・フレイザーさんらによる共著『99%のためのフェミニズム宣言』。雑誌 Vogue が選定する、2019年最も素晴らしい本にも選ばれています!
イギリス、アメリカ、イタリア、フランス、スペイン、スウェーデン、ブラジル、アルゼンチン、ルーマニア、トルコ、ドイツなどに続き、この春には韓国でも出版、そしてついに日本でも出版されることになりました!
私たちはまだ連帯できる――ほんとうの敵は資本主義だ
1%の富裕層ではなく、「99%の私たち」のために、性差別・人種主義・環境破壊のない社会を。いまや世界中に拡がる女性たちの運動とも共鳴しながら、研究の第一線でも活躍するジェンダー学者たちが、性の抑圧をもたらす現代資本主義の終焉を呼びかける。分断を正確に認識することで、私たちはまだ連帯できる。
「99%のためのフェミニズムは反資本主義をうたう不断のフェミニズムである――平等を勝ち取らないかぎり同等では満足せず、公正を勝ち取らないかぎり空虚な法的権利には満足せず、個人の自由がすべての人々の自由と共にあることが確証されないかぎり、私たちは決して既存の民主主義には満足しない」(本文より)。
◎目次
マニフェスト――分岐点
1 新たなフェミニズムの波がストライキを再構成する
2 リベラル・フェミニズムは崩壊した
──私たちは前に進まなければならない
3 私たちには反資本主義のフェミニズムが必要だ
──99%のためのフェミニズム
4 私たちは社会全体の危機のさなかを生きている
──そしてその根源は資本主義にある
5 資本主義社会におけるジェンダー的抑圧は、社会的再生産が利益目的の生産に従属していることに根ざしている
──私たちはその順番を正しくひっくり返したい
6 ジェンダーに基づく暴力には多くのかたちがあり、そのすべては資本主義と複雑に絡みあっている
──私たちはそれらすべてと闘うことを誓う
7 資本主義はセクシュアリティを規制しようとする
──私たちはそれを解放したい
8 資本主義は人種主義的・植民地主義的暴力から生まれた
──99%のためのフェミニズムは反人種主義かつ反帝国主義である
9 資本による地球の破壊から脱するために闘う
──99%のためのフェミニズムはエコ社会主義である
10 資本主義は本物の民主主義や平和と両立しない
──私たちの答えはフェミニスト的な国際主義である
11 99%のためのフェミニズムはすべてのラディカルな運動に反資本主義の反乱を呼びかける
あとがき
解説
訳者あとがき
著者:シンジア・アルッザ 、ティティ・バタチャーリャ、ナンシー・フレイザー
翻訳:惠 愛由
解説:菊地夏野
出版元:人文書院
表記:日本語
H188mm×W127mm/170P/2020
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