【6699pressが制作した本 その1】
世の中に届いていないマイノリティの声を可視化することを目的に、デザイン性が高い優れた本を制作する韓国の独立出版社6699press。2012年に立ち上げられた6699pressが最初に作った本が、脱北してソウルに暮らす青少年たちをテーマにした『私たちはソウルに住んでいる 우리는 서울에 산다』です。
脱北しソウルに暮らす青少年たちが、自分たちの身のまわりの出来事や、身近なソウルの街を写真で撮影したり、絵に描いたり、彼らが感じていることを綴ったものが、一冊のアルバムになったような構成になっています。
6699pressのイ・ジェヨンさんは「この本は、私たちがともに暮らす街のことを語っています。ソウルで長く暮らし、もうこれ以上特別なこともなさそうな私たちの街を、彼らの視点から呼び起こすことで、読者は新たな視点から、分断された国家に住んでいる意味をアップデートできるのではないかと考えました」と話していました。
メディアなどで、ステレオタイプに描かれがちな脱北者のイメージを、個人個人のストーリーに着目することで解きほぐし、南北に横たわる壁をなくしていきたい。そんな想いが込められた、眼差しがとても温かい本です。
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商業的なグラフィックデザインの世界で活躍しながら、一方で独立出版社を立ち上げ、LGBTQコミュニティや社会の問題に対して声をあげ、書籍や作品を作り続ける韓国の若いグラフィックデザイナーたち。
世の中に届いていないマイノリティの声を可視化することを目的に、デザイン性が高い優れた本を制作する独立出版社兼グラフィックデザインスタジオ 6699pressを一人で運営するイ・ジェヨンさんもその一人。ここでは、2012年に立ち上げられた6699pressが、これまでに制作してきた本を紹介していきます。
▶︎韓国のインディペンデントパブリッシャー「6699press」を訪れて感じたこと|編集長JUNのコラム「FREE WORDS」#002
NEUT magazine より
素敵なインタビュー記事です!
https://neutmagazine.com/free-words-002
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独立出版社 6699press
同時代を生きるマイノリティ個人の物語に焦点をあて、その声を可視化する本をこれまでに11冊出版している。6699pressの「6699」は、引用符の“”を表しており、社会に必要な言葉、大切な言葉に引用符“”をつけて可視化するという意味が込められている。
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編集:6699press編集部
出版元:6699press
表記:韓国語
H220mm×W158mm/154P/2012
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