青信号は点滅する──。
たった一日の夏の出来事。「僕」は彼の背中を見ていた。視線は重ならないまま、波が足跡を消していく。刈り上げの手触り。移り変わる一人称。揺れる水面。熱帯夜の湿度の中を、知らない二人で泳ぐ。
写真集を作りながら思い出した映画と本
『愛情萬歳』(ツァイ・ミンリャン監督、1994年)
『渚のシンドバッド』(橋口亮輔監督、1995年)
『藍色夏恋』(イー・ツーイェン監督、2002年)
『オールド・ジョイ』(ケリー・ライカート監督、2006年)
『水の中のつぼみ』(セリーヌ・シアマ監督、2007年)
『愛のように感じた』(エリザ・ヒットマン監督、2013年)
『赤い繭』(安部公房『壁 新潮文庫 改版』、1969年、新潮社)
『プールサイド』(鍾旻瑞著・三須祐介訳『台湾文学ブックカフェ3 短篇小説集 プールサイド』、2022年、作品社)
著者:Mahiro
表記:日本語
H210mm×W148mm/36P/2023