バイセクシュアル当事者の映画監督・映像作家として、『片袖の魚』など性的マイノリティと社会の関わりを作品のなかで描いてきた東海林毅監督、初のオリジナル長編映画『老ナルキソス』のパンフレット。
パートナーシップ制度は「ある」が同性婚は「ない」中で、家族とは?
「ゲイ」という呼び名もまだ一般的ではない時代から日陰者として社会の方隅で生きてきたナルシストの老絵本作家。差別や偏見との闘いの時代を経てすでに性的マイノリティが可視化されたLGBT世代のウリセンボーイ。世代も考え方も違う二人の個人的な関係の中から立ち現れる、同性愛者たちの過去と未来の「家族」にまつわる葛藤の物語。
パンフレットは昔のゲイ雑誌をモチーフにしたデザイン、内容で制作されています。参考にしたのは鼎談にも登場するタックスノットのマスター、大塚隆史さんがアートディレクションを手がけていた70年代のゲイ雑誌『MLMW』。
主人公の老絵本作家と同じ世代の大塚隆史さん、青山吉良さん、ちょっと下の世代の生島嗣さんそれぞれの個人史を語り合ってくださった語ってくださった鼎談もたっぷり収録されています。
さらにパープル・ハンズ“ちゃぶ台の会”の皆さんの協力をいただいた「60代、70代のゲイに聞く、あの頃と今」。同じ時代をレズビアンの視点から見た沢部ひとみさんの寄稿をはじめ、北丸雄二さん、久保豊さん、児玉美月さん、大黒堂ミロさん、佐藤倫子さんの寄稿。作家・もちぎさんと東海林監督との対談。写真家・菅野恒平さんによる監督と俳優・寺山武志さんのグラビアページ。挿画は漫画家・あすかむさん、表紙絵は画家・海老原靖さんの描き下ろしです。
1970年代のゲイ雑誌をモチーフにした作りで、春先から東海林監督と編集の小沼理さんと一緒に作ってきました。ぜひ映画と一緒にお手にとっていただけたら嬉しいです。
表紙:海老原靖
挿画:あすかむ
編集:小沼理
デザイン:潟見陽(loneliness books)
発行:老ナルキソス製作委員会
表記:日本語
H242mm×W182mm/96P/2023
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