カルチュラル・スタディーズとフェミニズムの出会い
ふたりの思想家がポール・ギルロイの仲介のもと1996年のロンドンで対話した。フェミニズムとカルチュラル・スタディーズそれぞれの隆盛を担い、世界的知識人となったベル・フックスとスチュアート・ホール。ともに黒人のアカデミシャンでありながら、来歴と経験を大きく異にし世代も違う男女は、深く共感しながらも時に鋭く言葉を交わす。ジェンダー、人種、家父長制、アイデンティティ・ポリティクスなど、20世紀後半の社会状況を踏まえた議論の数々と、それらに自らの人生を重ねた繊細な語りは、四半世紀の時を超えて新鮮な発見とアクチュアリティをもたらす。
「フェミニズムは政治についての女たちの考え方を変えた以上に、わたしの政治についての考え方を変えてしまった。」(ホール)
「場所を失うという感覚こそが、まさにフェミニズムに関して多くの男たちが恐れ続けていることなんですよ。ものの見方においてはっきりとした変化が求められているのは、性差別という観点から自身に染みついた考え方を解体するプロセスなのです。」(フックス)
◎目次
序文 ポール・ギルロイ
はじめに ベル・フックス
一 フェミニズムとの出会い
二 家父長制と人種
三 戯れ、死、病
四 アイデンティティ・ポリティクス、あるいは自己を語ることの不可能性
五 男らしさと不安
六 フェミニズムと連帯の可能性
訳者あとがき
人名索引
著者:ベル・フックス 、スチュアート・ホール
日本語訳:吉田裕
出版元:人文書院
表記:日本語
H188mm×W128mm/250P/2023
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