美しい手書きのタイトル文字と、映画の世界感を大切にした印象的な写真でスタイリッシュなポスターを次々と手掛ける、ソウルのデザインスタジオ PROPAGANDA CINEMA GRAPHICS。そんなPROPAGANDAのチェ・ジウンさんは、素晴らしいデザイナーであると同時にコレクターとしても有名です。 2016年、スタジオにジウンさんを訪ねた時に、2時間にわたってたくさん見せてくれたのがこの映画カードの数々。子どもの頃から集められた、スクラップブックに綺麗に整理されたジウンさんの宝物を、ぜひご堪能ください！ ◎出版社レビュー 1970～90年代韓国で代表的な映画広報物だった「映画カード」を収集、記録したアーカイブブック。 『映画カード大戦集3』には、1989年から1997年まで公開された映画のうち、415本の映画カードが収録されています。 ＊＊＊＊＊＊＊ 当時、私たちが好きだった映画カード 「映画カード」は「映画カレンダー」とも呼ばれていた1970～90年代の代表的な映画広報物であり、コレクターにも人気があった元祖映画グッズです。 手のひらだけのサイズの映画カードの前面には映画ポスターが、裏面にはカレンダーまたは地下鉄路線図が載っていたし、青少年向けの映画の場合、学習時刻表が表示されていました。 もちろん当時も今のようにチラシや、はがきなどの広報物が存在していましたが、映画カードは映画館だけでなく、路上や学校の前でも大量に配布された、最も普及し広く知られた映画広告の最前線でした。 プロパガンダシネマグラフィックスでは、『映画カード大戦集1、2』に続き、映画カード大戦集シリーズの最後の編である『映画カード大戦集3』を披露します。 『映画カード大戦集1』は1957年から1980年まで、『映画カード大戦集2』は1981年から1988年まで、そして『映画カード大戦集3』では、1989年から1997年までの映画カード415枚を韓国で公開された順で紹介しています。 1990年代は1980年代に続き、まだ香港映画の絶頂期でした。特に『ゴッド・ギャンブラー』のようなギャンブル映画と『天使行動』シリーズなどが次々と公開されました。『幽幻道士』シリーズのようなキョンシー映画も欠かせません。劇場街には夏なればキョンシー映画が公開され、学校前の文房具ではかわいいキョンシーのファンシーな商品が次々に販売されたりもしました。 ファン文化が熱くなったスター俳優の登場もこの時期の特徴の一つです。 1988年、MBC川辺歌謡祭で大賞を受賞し、同名の映画『ダムダディ』に出演した歌手イ・サンウン、チョコレート広告で一気にスターになった『幸せは成績順じゃないじゃないですか』のイ・ミヨン、『私の愛 私の花嫁』『あるじゃないです秘密ですよ 2』 『ミスターマンマ』同じ映画に出演して絶頂の人気を享受した、みんなの恋人チェ・ジンシルがいました。 俳優たちの人気に支えられ、映画カード、はがきなどの広報物も様々な種類で発行されて、コレクターたちを楽しませました。 1950年代国内劇場街に初登場した映画カードは「リーフレット」（リーフレット）と呼ばれた大きなサイズのオールカラーリーフレットに比べて、発行される回数が少なかっただけでなく、人気も少なかったが、1970年代に入り本格的に発行され、1980～90年代にはその絶頂期を迎えました。 その後、インターネットの普及、マルチプレックス劇場と多数の映画媒体が登場するにつれて、直接的な配布の広報方式も徐々に減り、1990年代後半には少しずつ姿を消すようになりました。当時、劇場の入り口を華やかに飾っていた大型の絵の看板が、プリントに押されて消えるようになった時期とほぼ同じです。現在は、しばしば映画カードと似た形の「キャラクターカード」が出てき、消えた映画カードの面影を維持しています。 映画のカードは、単に映画のビジュアルだけでなく、封切の劇場の名前と公開年が一緒に記載されているので、 映画の時間と空間を記録する貴重な資料にもなります。 捨てられてしまう広告物ともいえますが、コレクターが一枚一枚大切に保管してきた映画カードは 韓国の映画宣伝の歴史の記録であり、印刷技術とグラフィックデザインの発展を一目で確認できる貴重なアーカイブになることでしょう。 映画カード大戦集シリーズの最後の『映画カード大戦集3』 その時、私たちが好きだった映画の思い出に浸ってみてください。 出版元：PROPAGANDA CINEMA GRAPHICS 表記：韓国語 H150mm×W110mm／928P／オールカラー／2021 ＊Overseas shipping OK ＊Free shipping on orders over ¥ 10,800 in Japan only. Overseas shipping charges apply.