
ジェンダーの複雑さに向き合うために
これからの時代の「当たり前」を身につけるための新しいガイドブック!
この本に出逢えて良かった。
いつかもし、私が子どもを授かれたら、
一緒に読んでみたいと思います。
西原さつき(俳優/ドラマ『女子的生活』出演・演技指導/映画『ミッドナイトスワン』脚本監修)
私たちは多様な人々とさまざまな知見を共有し、ともに生きる時代に立っています。
しかし実際は人種や性別などに基づく差別や偏見は無くなっておらず、いたる所で日常に悪影響をもたらしています。
本当のところ、私たちはそうした「自分とは違う」人たちのことを、そして自分自身のことをどこまで知っているのでしょうか。
本書はクィア作家でアーティスト、そしてノンバイナリー(自分を男女どちらの性別にも分類されないとする考え)を自認する著者が、歴史、科学、社会学や実体験を交えながら、ジェンダーにかかわる様々なトピックについてやさしく解説しています。
ジェンダーをめぐる基本用語集とその解説、歴史的な出来事や事件、デヴィッド・ボウイやセリーナ・ウィリアムズといった世界に大きな影響をもたらした人々の逸話、人間以外の動物における「性」のはなし、さらには著者自身による乳房切除手術の経験談まで、76項目すべてに理解を助けるポップでカラフルなイラストがついています。
また、本書にはドラマ『女子的生活』の出演・演技指導や映画『ミッドナイトスワン』脚本監修でも話題となった俳優の西原さつきさんが推薦のコメントを寄せています。
あらゆる人や国の不平等をなくすことが国際目標としても定められているこれからの時代、私たちがぜったいに知っておかなければならない知識がたくさん詰まっています。
毎日のように変化を続けるジェンダーと世界との関係を学び、自分がどう生きたいかについて真剣に向き合うことができる、これまでにない1冊となっています。
〜出版社レビューより
◎主な項目
☆組み合わせは無限☆
セクシュアリティ、ジェンダー、性表現(服装や社会的ふるまい、態度などによって表現されるジェンダー)、セックス、恋愛的指向の組み合わせは無限に存在しています。しかもそれらは流動的で、自由に変化することがあり得るものなのです。自分はどれに当てはまるかを考えることも大切ですし、画一的な「こうあるべきだ」という色眼鏡で他の人を見ていないかを確認することも大事です。
☆この人に注目:デヴィッド・ボウイ(1947-2016)☆
本書では世界に大きな影響をもたらした人々の逸話なども取り上げています。その中のひとり、デヴィッド・ボウイは音楽的な業績はもちろん、その独特のメイクやファッションは後世に多大な影響を残しました。 特定の性的指向に縛られることなく、「男らしさ」の型を完全に壊したスーパースターです。
☆動物たちの同性愛行動☆
人間だけでなく、同性愛行動は多くの他の動物にもみられています。 コクチョウ、トンボ、象、コウモリ、ハイエナ、ペンギン、牛、キリン、イルカ……etc. 類人猿のボノボはオス・メス両方との非生殖セックスを行うバイセクシュアルで、雄羊の1割は他のオスとだけ交尾しています。本書ではほかにもナメクジやコウイカ、ライオンなどにおける「性」について、それぞれ項目を割いて取り上げています。
☆ピンク税☆
女性は身だしなみ商品代を男性より13%、衣類代を8%多く支払っており、女児向けおもちゃは男児向けより7%高く、女児向け衣類は男児より4%高いそう。本書ではほかにも、男女間のマーケティングの差やスポーツにおけるハードルの男女の違い、男女における「脳の重さ」にまつわる神話などにも言及しています。
☆1ヶ月に5人と寝る女 社会曰く:彼女はあばずれ/1ヶ月に5人と寝る男 社会曰く:彼はモテ男☆
必ずしも自分ごとではないとしても、ハッとさせられる指摘ではないでしょうか。性別に固定された恋愛観の尺度はもう放り投げて、自分にとって大切な物事は自分自身でしっかりと見定めましょう。
☆手術日記 ここに生きている体を悼む☆
本書には著者の乳房切除手術にまつわる経験談も記されています。当事者だからわかること、そのあいだに考えてきたことを知ることができます。ちなみに著者のアイリスは、世界的人気を誇るワン・ダイレクションのメンバー、ハリー・スタイルズに出会うことで、自身のジェンダー、 セクシュアリティ、体、ファッション観を変えていく決心が得られたと述べています。
◎注目の人々
デヴィッド・ボウイ/プリンス/フリーダ・カーロ/ココ・シャネル/アノーニ/セリーナ・ウィリアムズ/マーシャ・P・ジョンソン/ラヴァーン・コックス/アニタ・ヒルとクリスティン・ブレイジー・フォード/サパティスタ/ハンナ・ギャズビー/フランク・オーシャン……etc.
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◎目次
序文 メレディス・タルサン
まえがき
パート1:まずはここから
パート2:さらに深堀り
パート3:わたしの話
あとがき:学びは決して終わらない
参考資料
索引
謝辞
著者について
著:アイリス・ゴットリーブ
イラスト:アイリス・ゴットリーブ
翻訳:野中モモ
出版元:フィルムアート社
表記:日本語
H188mm×W132mm/210P/2021
*Overseas shipping OK
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in Japan only. Overseas shipping charges apply.