80年代生まれの主人公のミスク、重苦しい家族、居場所のない学校、顔の傷、友情か愛情か名づけられない唯一の友人の存在…こぼれ落ちていく日々、彼女が少しずつそこから解かれて大人になっていく、1990年代から2000年代はじめまでを描いたコミック。 ミスクは、売れない詩人で家庭内暴力をふるう父と、内職などの仕事で家計を支えいつも疲れている母、病気を抱えた姉の4人家族で暮らしている。夫婦げんかが絶えない両親、ある時、父が投げつけた本で顔に傷を負ってしまったミスク…（この家族の雰囲気はどことなく映画『はちどり』の家族を思い浮かべます）。 家に居場所がなく中学校でもいじめられっ子だったミスクの前に、ある時転校生の少女ジェイが現れる。よどみなくはっきりとものを言うジェイは、ミスクにとって頼りがいのある唯一の友達となり、二人きりで映画館で映画を観て、地下鉄に乗って、髪の毛も染めて、彼女と一緒にいることでミスクは窮屈な世界から、外の世界に一歩踏み出していく。 二人の関係は友情以上のもので、それは恋愛だったのかもしれない。名前のつけられない関係の中で、温かな感情に包まれた日々……困難を抱えながら、一時は離れ離れになってもまた再会する二人、父の暴力がどんどんひどくなる中、高校生になったミスクは、いつも寄り添ってくれるジェイと家を飛び出して一緒に暮らそうと約束するのだが、ジェイにとってミスクの存在は…… ◎出版社のトレーラー https://www.youtube.com/watch?v=DgOnZIVN1MI&feature=emb_logo ◎K-BOOK振興会のHPに詳しい解説が掲載されています http://k-book.org/yomitai/20200921/ 著者：ジョンウォン 出版元：창비 表記：韓国語 H210mm×W148mm／316P／2019 ＊Overseas shipping OK ＊Free shipping on orders over ¥ 10,800 in Japan only. Overseas shipping charges apply.