だれかのための「すてき」はもういらない。
自分の心に素直になれば、あなたも「魔女」になれるかも!?
ふたりの魔女ママとくらす11歳の魔女マリは、食いしんぼうで、おしゃれが大好きな女の子。「魔法は自分のために使ってはいけない」きまりを今日も忘れ、ジャムドーナツを「倍数の魔法」で巨大化させたから学校じゅうが大パニック! 親友ふたり、算数が得意なスジと魔女に憧れるレイのおかげで無事だったのに、ママからはお説教。大人たちは、みんなと生きるためには、人の役に立つ「すてきな魔女」になりなさいっていうんだけど、それってなんかヘンじゃない……?
『本屋さんのダイアナ』『らんたん』の柚木麻子、初の児童文学! マリにふりまわされながらも、町のみんなが自分のための魔法を見つけていく物語。小学中学年から大人まで/総ルビ/挿絵入り。
◎推薦コメント
なんという、ズバリ核心をついた題名! そう、魔女って「すてき」なものじゃないんです。魔女になるとはつまり野性を呼び起こし「我がまま」(私のまま)になるってこと。肝心かなめのアドバイスが全部入りのこの本は、間違いなく未来の魔女たちの必読書&すべての女の子たちのお守りとなるはず。ぜったい娘に読ませます!
ーー谷崎榴美(現代魔女)
魔法があり、女のひと同士で結婚でき、トランスジェンダーの子が普通に暮らす、そんな夢のような世界にも差別はあって……。「すてきな魔女」からこぼれ落ちる女の子たちのキュートな活躍に、読んでいて元気が出ます。よくあるトランスジェンダー物語に飽きているひとにもおすすめ!
ーー三木那由他(言語哲学者)
◎プロフィール
著者
柚木麻子(ゆずき・あさこ)
1981年生まれ。大学を卒業したあと、お菓子をつくる会社で働きながら、小説を書きはじめる。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を書きつづける。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞と、高校生が選ぶ高校生直木賞を受賞。ほかの小説に、「ランチのアッコちゃん」シリーズ(双葉文庫)、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』(どちらも新潮文庫)、『らんたん』(小学館)など。エッセイに『とりあえずお湯わかせ』(NHK出版)など。本書がはじめての児童小説。
絵
坂口友佳子 (さかぐち・ゆかこ)
大阪府出身。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)キャラクターデザイン学科卒業。TIS会員。はじめての将来の夢は、人魚か魔女になること。大好きなファンタジーの世界に浸れることから、絵を描くのが大好きになる。現在は、イラストレーターとして活動し、絵本や児童文学の表紙や挿絵、お菓子のパッケージや広告などの絵を手がける。絵本に、自身の飼っている白猫をモデルにした『どこどこ けだまちゃん』(ひるねこBOOKS)がある。
著者:柚木麻子
装丁:鈴木千佳子
装画:坂口友佳子
出版元:etc.books
表記:日本語
H210mm×W148mm/168P/2023
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