密かな私的記録であり、世界を直視しようとする叫び
写真家ホン・ジヨンは、十代の頃、自画像を描くために自分の姿を撮ることで写真の世界に触れたという。彼女は、自然に自分の体を使って表現することを楽しんだそうだ。そして彼女は他の写真家のモデルにもなったが、その時、自分のイメージが容易に対象化されることに違和感を感じ、彼女は直接カメラを持って自分の体を直接記録しよう考えた。これは自分の体を見せる上で、自分自身で選択決定することを選んだものであり、イメージの権利を取り戻す作業でもあった。
『水の時間』は密かな私的記録であり、世界を直視しようとする20代のクィア女性の強い叫びでもある。ホン・ジヨンは自身に深く残った暴力の残像を探る一方、パートナーと体と体で会う経験を率直に描く。彼女にとって水のイメージとは、破壊的でかつ美しく、沸騰する力を持ったものだった。彼女は写真の真ん中に水のイメージを書き込むことで、言語を超える感覚を表現しようとしている。
韓国の写真誌『VOSTOK』が主催する、写真集出版公募プロジェクト「ドッキングdocking!」で制作された。このプロジェクトは、写真集を正式に出版した経験のない写真家一人を選び、VOSTOK編集部とともに初の写真集を制作するというものです。
◎著者プロフィール
ホン・ジヨン
1998年生まれ。写真を主要媒体として活動し、身体に根ざして、クィア、暴力、セクシュアリティを探求する。ボストークプレスの公募プログラム「ドッキングdocking!」に選ばれ、初の写真本『水の時間たち』を出版した。
著者:ホン・ジヨン
編集:VOSTOK編集部
出版元:VOSTOK PRESS
表記:韓国語
H260mm×W1 65mm/148P/2022
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