僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ / 中村一般

僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ / 中村一般

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イラストレーター、中村一般さんの作品集のタイトルは『僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ』。 “種の保存”とか偉そうにしてる人たちに言ってやりたいタイトルだわと(勝手に)共鳴して、中野のタコシェさんで開催されていた一般さんの個展で原画を見て、さらに胸を打たれました。 身の回りの“良い”と思った物事を描き残す“風景保存”という活動をしているという一般さん。一人で佇んで、この世界の隙間に光を見つけることをあきらめない、そんな小さな表明を感じる素晴らしい作品集『僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ』。ぜひ手に取ってご覧ください。 6月11日から27日まで大阪のPOLで巡回展が開催されます。 お近くの方はぜひ! ****** この本は、2019年から2020年にかけて、ほぼ毎日描いていた日記マンガやイラストの選抜集です。 2年前、バイト帰りに散歩をしている時、ふと心と目に留まったものを描き残したいなと思い、コピックとボールペンで描きはじめました。 2019年、大学卒業後、私は実家に暮らしながら絵を描き、パン屋のバイトをしていました。 2020年、コロナ禍でバイトを辞め、ニートになりました。ニート中も絵を描き続けていました。 2年間はとても狭い生活圏内だったのですが、散歩をしていると、その狭い世界にも、素通りされてしまうだろう小さな良いものたちが、いっぱいあるということを知りました。 同時に、それらはあっという間に何も言わずに消えてしまうことを知りました。その寂しさは2年前から変わらず、今だからこそさらに実感します。 この本に描いてある風景で、2021年の時点でなくなってしまったものがたくさんあります。たとえば、多摩川の草むらの風景は、工事でもう消えてしまいました。渋谷の宮下公園ももうありません。過去に咲いていた花は2度と会えません。おばあちゃんの営む居酒屋の空気ももうありません。 自分の見ている風景がなくなっていくことは、自然のことです。なくなることがわかっているからこそ見える美しさもあります。そして、その風景を描き残した過去の自分に救われることもあります。絵を描くことは、自分の小さな人生の視点を切り売りすることに近いのかもしれません。 「僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ」 この本のタイトルは、吉本ばななさんの著書『なんくるない』に登場するセリフを引用させていただいたものです。(本を作るにあたり、吉本ばなな様と事務所の方にお手紙にてご許可を頂きました。本当にありがとうございました。) 「つまんないことがたくさんあって、力がなくなるようなこととか、生きててもしかたないと思うようなことがたくさんある。だから面白いことをたくさんして、逃げ続けるんだ。逃げ続けるしかできない戦いなんだよ。 僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ。」 「僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ」 この言葉は、吉本ばななさんの小説と15歳のころ出会ってから、ずっと今に至るまで心に残り続けている一節でした。15歳の頃の自分はいろいろあり、外の世界と人間がとても恐ろしく、生活がうまくできませんでした。15歳の頃の気持ちと、いまの自分の気持ちは、今でもリンクします。美しいものと醜いもの、嬉しいことと悲しいことを同時に見続けて、終わりから逃げ続けたいと思っています。そんな思いでこの本を作りました。 是非読んでいただきたいです。 中村一般 ****** 作・絵:中村一般 表記:日本語 H210mm×W148mm/120P/2021 *Overseas shipping OK *Free shipping on orders over ¥ 10,800 in Japan only. Overseas shipping charges apply.