“一人でも、結婚でもない生活の仲間”
ジェンダー平等と家族担当大臣を務めたジン・スンミ議員の補佐官として国会で7年働き、2014年に“生活パートナーシップに関する法律(生活の仲間法)”を立案した著者ハン・ドヨンさんが、2020年3月に出版した新刊『孤独にならない権利』。
血縁や婚姻(異性間)による家族を持つか、一人でいるかの二者択一しかない社会の中で、法の外にある新しい形の家族・仲間を法的に認めていくことが様々な問題の解決にも役立つと解き、現在韓国で話題になっています。
核家族や恋愛ロマン主義に彩られた映画やドラマ、文学などをユーモラスに読み解きながら、面白いのは、異性・同性などのカップルの括りだけではなく、一緒に暮らす友人など幅広い関係なども、新しい家族になりうるのではないかと提案しているところです。「生活と仲間法」という法律の名前にも、そんな考え方が反映されているのかもしれません。
孤独はタバコ以上に健康に与える影響が大きいと“孤独担当相”を設置したイギリスなどの事例からも、世界的なテーマになっている一人世帯の“寂しさ”の問題。さらに、今まさに世界を襲っているCOVID-19によって隔離され、一人世帯の人々に重くのしかかっている“不安”。この本に描かれた未来は、その寂しさや不安を和らげる処方箋であり、希望になりえるでしょう。
◎出版社レビューより
かろうじて結婚するよりは、単に気の合う人と一緒に住むことはできないだろうか? 結婚せずに年老いて、私は誰の世話を受けるのだろう? マイホームには私一人だろうか?「孤独」という感情は、ただ個人の問題なんだろうか? いや、孤独とは社会制度の問題である、と考えたハン・ドヨンさんの本『孤独にならない権利 외롭지 않을 권리 』。
「今こそ、誰かと一緒に住んでいる楽しさを回復すべき時だと思う」
私たちは“生活の仲間法”から、どんな未来を想像できるだろう?
一人または結婚のどちらか、という二者択一ではない未来を想像してみませんか?
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【目次】
はじめに:制度は自由のためのもの
1部:孤独な大韓民国
申し訳ありませんが負担をお願いします。
1人世帯は自由?
孤独の社会的費用
2部:お互いに暮らして
セックスするだけ関係?
結婚の障壁とその外側の人々
生活の仲間法は同性愛者のための法律です
3部:一人でも結婚でもない、生活の仲間
「個人」が集まって「一緒に」生きる喜び
特別な一人を持つ憲法上の権利
一緒に生きる特別な契約関係
4部:作ろう!生活の仲間法
生活パートナーシップを結ぶとき
一緒に住む、別れる時、亡くなった時
終わりに:韓国政治の次のステップ
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◎ハン・ドヨンさんのインタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=JXaEQNHUGhU
◎イギリスの孤独担当相の記事
https://globe.asahi.com/article/13016730
著者:ハン・ドヨン 황두영
出版元:시사IN북
表記:韓国語
H210mm×W135mm/296P/2020
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